NANIMONO社員インタビュー
Hiromi
Ban
- PROFILE
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坂 洋美
三菱地所レジデンス 賃貸住宅計画部
2014年入社
文学部 人文学科 卒
ビル運営事業部において、自社が所有・管理するビルに関する安全管理に従事。その後、丸の内などのビルのアセットマネジメントに携わる。2018年、三菱地所レジデンス賃貸住宅計画部に異動、賃貸マンション「ザ・パークハビオ」の開発を担当する。
※所属部署・掲載内容は取材当時のものです
NANIMONO社員インタビュー
Hiromi
Ban
坂 洋美
三菱地所レジデンス 賃貸住宅計画部
2014年入社
文学部 人文学科 卒
ビル運営事業部において、自社が所有・管理するビルに関する安全管理に従事。その後、丸の内などのビルのアセットマネジメントに携わる。2018年、三菱地所レジデンス賃貸住宅計画部に異動、賃貸マンション「ザ・パークハビオ」の開発を担当する。
※所属部署・掲載内容は取材当時のものです
入社してから2年ほど、オフィスビル部門全体の災害対策・管理ルールの整備に携わっていました。そして3年目に入り、アセットマネジメント業務に従事することに。ビルを共有する共同事業者は不動産以外を本業とする企業が多く、日々の折衝においては「地所さんがおっしゃるなら」「地所さんのお考えはどうですか」など、当社を“不動産のプロ”として期待・信頼いただいていることを実感しました。それだけに私も、若手とはいえ「三菱地所の担当者」として説得力をもって提案ができるようにならなければと身が引き締まりましたし、信頼を寄せてくれる共同事業者に対し誠実でありたいと強く感じるようになりました。結果として、仕事の向き合い方が変わりました。自社だけの立場で物事を考えるのではなく、関係者全体にとって納得感のある方向性を模索しようと考えるようになりました。業務にも主体的に取り組むようになり、仕事もいっそう楽しくなっていきました。
外資系企業の共同事業者が主導する大規模リノベーションに、三菱地所の担当者として携わりました。海外の著名デザイナーを起用したドラスティックな改修工事でしたが、共同事業者からは当社で例のない大胆な計画やアイデアを提示され、意見が対立することもしばしば。一方で、築40年以上を経ているがために当時の図面や記録が見つからなかったり、長年眠っていた課題点を掘り起こしてしまったり。建物は竣工して数十年と生き続けるだけに、将来携わる関係者が困らないよう考え抜いた建物づくりをしなければいけないという学びは、現在担当するマンション開発に活きています。ともあれ、本件は共同事業者との調整に苦労も多く、相手に対しネガティブな感情を抱いてしまったりと、プロジェクト自体に消極的になってしまうこともありました。共同事業者の大胆なアイデアによって出来上がった建物が素晴らしいものとなっただけに、相手を信頼してプロジェクトに全力で向き合えていたら、と反省しました。
とあるテナントに出店いただく予定があったことから、そのテナントありきの仕様で設計していたところ、着工後に急遽出店が取り止めとなり、設計内容が白紙に戻ってしまいました。工事の作業リミットが迫るなか、完全に事業者都合、担当である私の落ち度で、パートナーの皆さんにご迷惑をおかけしてしまいました。しかし、設計監理者・施工者が強力にサポートしてくださり、色々と知恵を絞ってくださったおかげで、多様なテナントに対応できる汎用性のある設計仕様に再調整することができ、ピンチを切り抜けられました。それまでの私は、ともすると主体性と自分本位を履き違え、他人の気持ちや立場を考えずに仕事を進めてきたように思います。ですが、この出来事をきっかけにして、「いい建物をつくる」という共通の目的のために立場を超えて味方同士、1つのチームになれることに、自分にとって他に代えがたい充実感とモチベーションを感じるようになりました。
三菱地所レジデンスの賃貸マンション事業は、完成した建物を自社で数年間保有し、その後、売却するというのが基本の流れ。その派生として、「設計段階から購入者が決まっており、完成と同時に建物をお引き渡しする」というスキームの物件を担当しました。購入者との約束で工程遅延や途中の仕様変更が許されないというプレッシャーのなか、基礎工事の過程で地中から大量の瓦礫が見つかり、想定外の撤去作業で工事が遅延することが明らかに。しかしこの危機に対し、設計監理者・施工者が遅延を少しでも短縮できる方法を真摯に模索・実行してくださる姿に感銘を受け、「この協力になんとか応えたい、自分も全力を尽くしたい」と思いました。そこで、竣工が遅延する分、短期間で成果を出すリーシング計画を練って購入者に提案し、理解を得ることができました。竣工日、様々な苦労を乗り越えた末に関係者一同が笑顔でいる光景を前にして、私は彼らにとって「良き事業者」でありたいと強く心に思いました。
わからないことも多く、また過度に失敗を恐れてきたところもあり、それまでの私は無事に仕事を終えることに意識を傾けていました。ですが、知識と経験を積み上げてきた結果、最近は+αで自分なりの色やアイデアを物件に落とし込めるようになってきました。とある戦前の古いビル内にあったカフェに立ち寄った際には、そこで目にした往時のタイルに目が留まり、その質感を再現したタイルを特注して『ザ・パークハビオ荏原中延駅前』に使用してみました。また、『足立区千住三丁目計画』では、自治体の条例により共用スペースを設ける必要があることから、小さな図書室を設置する方向で計画を進めています。自分のアイデアやときめきを設計に反映し、日常生活に豊かさを与えていけるのが住宅開発の醍醐味。仕事を通じて住宅について勉強するなかで、建築の魅力にも気づくことができました。三菱地所でも古民家の利活用に携われないか。いまはそんなことも考えています。
三菱地所は、エネルギッシュな人たちの集合体。誰もが「街を、世の中をこうしていきたい!」という夢やロマンを胸に抱いています。すごいのは、それを夢想するだけでなく、言葉に出して行動へと移してしまうこと。ビジョンを実現する力を持っているのです。
これまで自分で踏ん張れた経験はすべて、社内外の関係者からの支援や期待に応えたいという気持ちがあったから。同じ目的に向かってパートナーが力を尽くしてくれるおかげで、自分の力以上に高く跳ね上がって頑張れています。